まんがでわかるカミュ「ペスト」
コロナ禍で俄然人気なカミュ作ペスト。カミュさんは不条理小説の第一人者。
大変哲学的な内容なので、漫画するの無理くね?思ったが、物語で重要な部分のみを漫画で描き、合間の説明でその意味や理由を解説してくれるので大変優しい。
でも漫画だけ見てもストーリーもない、唐突に登場人物が行動するので、意味不明な描写多々。だから漫画部分だけみて、この本クソと思っては書籍代が勿体無い。
なお何故哲学的かは、コロナとペスト。共に伝染病で人々を恐怖の渦に巻き込んだことで共通項が沢山あるが、カミュはこの伝染病を話途中から、違う言葉に置き換えて描いていること。
「自分の目的や、達成するものは正しいのだから、どんな手段でも正当化される」という人の傲慢さ、と。
これをペストという題材で小説を書き、人間の浅ましさや卑しさなど、自分の言いたいことだけを描いたカミュはスゲえなと。
関係ないけれど、登場人物にいるジョセフ・グランと言う作家志望が嫌い。作家志望なのに小説の序文を書く直すだけ。私がこのblogを作った目的から乖離しており、最も忌むべきものと考えている。